この瞬間がやってきた
山頂から滑り降りる瞬間、テンションも最高潮。
ましてや3000m超える高さなのだから、周りの景色はすべて眼下に見える。
北に乗鞍岳と穂高連峰
東には中央アルプス。
昨年のGWに滑った木曽駒ヶ岳がくっきりと見えている。
滑り出しは斜度も緩く快適ザラメ雪。
photo by katsuo-san
左手に一の池、二の池を見下ろしながらの絶景のなか、
稜線沿いに快適なターンを描いていく。
石室山荘上部の南側の斜面に差し掛かる。
ここはカール地形なのだろうか、斜面がきれいなカーブを描いている。
ただ、上部はあちこちに雪面クラックが入っているので注意が必要だ。
仲間が順番にカールの中へドロップしていく。
気持ち良さそうなターンを描いて小さくなっていった。
自分の番だ。
photo by tonkatsu-san
photo by katsuo-san
トンカツさん
滑り出しは40度近い斜面だが、ザラメ雪と黄砂によるストップ雪のため
思ったよりはスピードが出ないが、その分ひとつひとつのターンを丁寧に描いていける。
カール下部で北へトラバースし、石室山荘下の北側斜面に出た。
こちらはほぼフラットな35度ほどの斜面。
すでに幾つかのシュプールが刻まれているので、なるべく北側を降りよう。
今度は私が一番で滑り降りる。
photo by katsuo-san
photo by katsuo-san
やはりザラメ雪と黄砂の影響でスピードは乗らないが、フラット斜面のおかげで
気持ちいいターンを雪面に刻んでいくことができる。
振り返って見ると・・・
思わず自己満足!
続いてトンカツさん
さらにかつおさん
森林限界近くになると、斜度も緩くなり、黄砂の影響によるストップ雪の
影響が激しくなる。
まったくといっていいほど板が滑らない。
さらに滑り下りると林間の樹木の間隔が狭くなりスキーのコントロールが
ハードになってくると同時に足への負担も大きくなる。
そんな余計な神経を使っていると、ハイクアップの時に注意しなければいけないと
言っていた、尾根の北側にある深い谷方向へと進みかけていた・・・
危ないところだった。
急きょ、進路を確認し、正規のルートへ戻る。
樹木の間隔はさらにせまくなるが、滑らない板にターンをするのが面倒になってくる。
そんな林間コースに大汗かいた頃、ロープウェイ山頂駅が見えてきた。
以前なら営業が行われていたGWシーズン。
いまは過去の遺物となってしまったかのような山頂駅に寂しさを感じる。
だれもいないゲレンデを滑り降りていく。
またしても滑らない雪。面倒臭くなってほとんど直滑降~
ゲレンデのちょうど中間あたりまで降りてきて、雪がなくなる寸前のところで
ゲレンデを横切る林道が見えてきた。なんという幸運だ。
ボードの仲間はそのまま林道を滑り降りていく。
私は滑らない雪に嫌気がさし、林道を板を担いで降りていくことに。
それでも林道終点までは雪もあり、15分もかからないほどで、中の湯に到着。
仲間全員が揃ったところで、無事に帰ってきたことと、最高の一日であったことに
感謝し、ガッチリと拳を合わせる。
初めての御嶽山BC。
森林限界を超えた3000mからの滑降は最高だ。
今回のコースはほとんどが尾根沿いのコースなので雪崩の恐れもほとんどなく、
中の湯から登れたことがなりよりも気持ちに余裕が持てた。
そしてなによりも最高の天気と最高の仲間とのセッションで御嶽山BCを
満喫出来た一日であった。
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