「白川八丁」は大峰・弥山を源とする弥山川の下流域に
広がる河原のことなのです。
天川村を流れる天ノ川の上流・川迫川と弥山川との出合い「熊渡」で
車を停め、7:00出発。
ここからは林道を歩きます。
山の稜線から昇ってきた朝日を正面から浴びながら、
林道の落ち葉を踏みしめていきます。
林道を歩くこと40分弱、分岐を左へ折れ、谷へ向けて下って行くと
間もなく目の前には白い岩が広がる河原が見えてきます。
河原の中央に降り立つと・・・
そこにはまるで日本庭園のような光景が広がっています。
白川八丁は堰堤により岩石が堆積した河原で、通常は川の流れが伏流と
なっています。
それによりこのような庭園のような景観が見ることが出来るのです。
河原を上流に向けて足を進めていくと・・・
弥山川によって刻まれた谷の底にも朝日が差してきたようです。
逆光により黄葉した木々が光輝いているようです。
朝日は木立の奥にも光を注ぎ、その様はまさに木々に生命を与えているよう。
朝日に染まる木々を眺めながら、朝食&コーヒータイム。
コーヒーを楽しんでいると、数組のパーティーが上流を目指して
河原を歩いていきます。
この上流から弥山までのルートはマップでは破線で示される難路。
無数の鉄梯子や空中回廊(岩壁に水平に打ち込まれた鉄筋を渡るルート)、
日本滝百選に選ばれている「双門の滝」を臨む迫力のあるコースなのです。
通常は狼平小屋や弥山小屋で1泊するのが一般的ですが、
強者トレッカーは日帰りで行者還トンネル西口へ下りるらしいです。
そんな登山者を見送りながら、今日の私はのんびり燃えゆる紅葉を
楽しみたいと、カメラを構えます。
辺りは「静寂」そのもの。
わずかに聞こえるのは、時折吹き渡る風にカラカラと乾いた音を
立てながら落ち葉が落ちゆく音と鳥の囀りのみ。
弥山川に刻まれた山々は静かに燃えるごとく紅葉が広がっています。
紅葉を満喫した後、来た道を戻り昼前には熊渡に到着。
混雑した御手洗渓谷を足早に通りすぎ、帰途へと就いたのでした。
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