3月下旬だけれど、今年は雪も多いだろうということで、
久しぶりのバックカントリースキーは岐阜・野伏ヶ岳に行くことに。
今回の同行者は、私の高校時代の山岳部顧問であったA先生。
昨年末に20数年ぶりにOB会で再開し、山スキーの話から盛り上がり、
ご一緒いただくことに。
3月25日未明、国道156号は白鳥辺りからなんと積雪が。
石徹白方面に進み、峠へ差し掛かると、視界を遮る降雪に路面の轍も深くなっていく。
AM6:00 白山中居神社へ到着。
神社の駐車場には、我々同様大雪降る中やってきたバックカントリー好き者が沢山集結していた。
AM6:40 準備を済ませ、出発。
季節外れの大雪のおかげで駐車場からスキーを履いて歩きだすことが出来たのはラッキー。
林道に残るトレースを辿る。
歩き出しの標高800m前後では新たな積雪は15cm程度。
牧場跡手前で林道をショートカットして夏道を登っていく。
この辺りはそこそこの傾斜があるが、今年は昨年と違ってシールを着けて登っていくのも楽であった。
やはり兼用靴の影響だろう。
足首が40度ほど可動し、さらに重量も片足で1kg近くも軽い。
雪質も降ったばかりの新雪でシールがよく効く。
AM8:15 牧場跡着。
テントを張って一夜を過ごした方たちもいるようだ。
野伏ヶ岳山頂はガスが掛り、はっきりとは見えない。
天気は悪いが、この牧場跡を山スキーで歩いていると、本当に気持ちがいい。
緩やかに起伏した真っ白い雪面。そして落葉した広葉樹。
こんなところでテント泊したならば、最高の一夜が過ごせるだろう。
夜には満天の星だろうなぁ。
牧場をさらに進んでいくと、ここにもテント泊の方たち。
牧場跡周辺の新たな積雪は30cmほど。しかしやや重い感じだ。
トレースを外れると足への負担が急に増してくる。
先行者のトレースに続きダイレクト尾根を目指す。
さらに新雪は深くなり40cmほどに。
ダイレクト尾根へ上がる斜面に差し掛かると、上方に先行者が十数名。
登り上がって様子を見ていると、彼らはスキーのシールを外してここから滑るようだ。
話しかけてみると、どうやら新雪とその下の濡れザラメ雪との結合が良くないとのこと。
ダイレクト尾根へ上がってもその状態は変わらないだろうし、
稜線付近は樹木も少なく雪崩に危険性がグンと高くなる。
さらに稜線は強風が吹いているだろう。
我々もその状況を考え、同じようにこの斜面にて何回か滑ろうということにした。
樹木も比較的少なく、程よい角度の斜面。しかし重い新雪は40cm以上はある。
1本目。
いまいち滑りの感覚が戻ってこない。
ターンが思うようにいかず、前後のバランスも悪い。
再び斜面の登り返しながら、深い新雪の滑り方を思い出す。
2本目。
やや後傾ぎみに重心を取り、ストックの振りを大きくしターンのきっかけを作る。
スキー板のトップが浮き上がり、そこそこ思い描いているターンが出来たであろうか。
3本目を滑ろうかとも思ったが、急にお腹が減ってきたようだ。
斜面が食い尽くされてきたようだし、2本目が楽しく滑れたことで満足ってことで
再び牧場跡へ向けて戻ることに。
牧場跡が見渡せる斜面にてちょっと早いランチタイム。
雪は依然降り続いているが、牧場跡の白い斜面が続く景色を眺めていると
気持ちが落ち着く、幸せな時間。
野伏ヶ岳山頂付近のみならず、麓までガスに覆われてきた。
景色も望めなくなってきたようだし、林道を滑って戻ろう。
最初はトレースのない林道に苦労もするが、その後は快適林道ラン。
時折ショートカットもしながらあっという間の下山。
PM0:50 白山中居神社へ無事戻ってきた。
季節外れの大雪に見舞われて、山頂はおろか、ダイレクト尾根にも上がれなかったが、
まさかの新雪を滑ることが出来て、これはまた嬉しい誤算の一日であった。
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