黒部五郎岳~双六岳縦走  vol.3

tekapo

2012年08月10日 22:29

 「黒部五郎岳のカールに乾杯!!」










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8月4日 縦走2日目




深夜、自然と目が覚めた。

時計を見るとAM1:00過ぎだ。



目覚ましはAM2:00にセットしてあるが、恐らく今から寝直しは出来ないだろう。

予定の時間よりはだいぶ早いが、体の調子もいいようだし、起きよう。






南の夜空の十六夜の月はまだ高い。

月光に照らされた黒部五郎岳が遥か遠くに浮かんでいるようだ。

これだけ明るければ十分だ。

朝食をとり、入念にストレッチを行う。

テント場はまだ寝静まっているので、起こさないようにテントを畳み、

ザックにパッキングする。






AM2:50 薬師峠キャンプ場を出発。







木道は月光に照らされ白く浮かび上がっている。

今日のコースタイムは9時間50分。

順調に歩いていければ昼過ぎには三俣蓮華キャンプ場に着くだろうか。




AM3:20 太郎平小屋を過ぎる。









小屋もまだ今は静寂の時である。




しばらくは木道のルートが続くのでヘッドライトを点けずに歩いて行く。

30分ほど歩いたであろうか。

後ろを振り返ると点々と灯るライトの光。

テント泊の人だろうか。





北ノ俣岳への斜面に掛かる頃、微かに東の空が明るくなってきた。











月光を浴びながらの休息












さらに明るさを増す東の空











北ノ俣岳はハクサンイチゲの群生があり、

白い花びらが月夜に浮かび上がっていた。









AM4:58 北ノ俣岳2662m 到着








なんとかご来光に間に合った。




南西の空を見ると白山が雲海に浮かんでいた。













南の空には笠ヶ岳、乗鞍岳、御嶽山のピークがきれいに並んでいる。














AM5:05 ご来光













黎明の瞬間を楽しんだ後は朝日を浴びながらのトレッキング



















AM7:00 中俣乗越到着












ここからは黒部五郎岳への350mの登りだ。

大きな斜面が立ちはだかるように感じられる。










ライチョウがお出迎え









キツイの登りだが、比較的穏やかな斜面













AM8:00 黒部五郎岳の肩に到着







眼下に広がるカール 迫力満点だ










黒部五郎小舎から来られた方と挨拶を交わしながら、写真を撮っていただく。

















ザックをデポし、山頂を目指す。






AM8:15 黒部五郎岳2840m 到着












遮るものが一切ない絶景












北を望めば左から薬師岳、剣岳・立山。さらに遠く白馬岳までが見える。












カールの先には雲の平













南には笠ヶ岳、乗鞍岳、御嶽山









いつまでも眺めていたい風景






十分に堪能したあと、肩まで降りていく。

AM8:45 いよいよカールへと降りていく











カールの縁は切り立った斜面

降りるにつれて次第に緩やかになっていくのがカールである







雪渓と青空、そしてお花畑が織りなすカラーコンビネーションが見事



















カールの底には巨岩がゴロゴロ。氷河地形の名残である。














雪渓の端部にやってきた。









冷たい雪融け水に喉を潤す。








肩から歩くこと2時間弱、黒部五郎小舎が見えてきた。










三角屋根の建物がなんとも風景にマッチしている。











北アルプスの最深部にある小屋というだけで、感激してしまう。

小屋でしばらくの休憩。

玄関先でよく冷やされたジュースとゼリーに思わず財布から小銭が。









AM10:50 黒部五郎小舎を出発

ここからも300mほどの登り返しが待っている。







幾分ペースが落ちてきたか、何度も何度も休憩しながら登って行く。


右側の谷が大きく落ち込んでいる。










こんな斜面を見ていると、滑りたくなるなぁ~

そういえば、このあたりはバックカントリーのエリアでもあるのだ。

いつか滑るであろう斜面をしっかりと見ておこう~!!







振り返れば、まだまだ大きく見える黒部五郎岳とカール











雲の平も近くに見える。









今度はあそこを歩いてみたいなぁ~


黒部川源流域もくっきり











稜線沿いのルートから三俣山荘への巻き道への分岐に差し掛かる。











ここで北ノ俣岳あたりから常に前後を歩いてこられた単独行の方と別れる。

彼はこのまま三俣蓮華岳から双六岳へと登り、双六岳キャンプ場へ行くという。

コースタイムにして13時間にもなるだろう。



巻き道も見事なお花畑












突然前方が開け、ドォ~ンと姿を現した鷲羽岳と三俣山荘










まるでドラマ「サマーレスキュー」の小屋の雰囲気だ。









ここから見る鷲羽岳、迫力満点です。





PM1:00  三俣小屋到着です。











ここまでの所要時間10時間10分

休憩を入れてもコースタイムとほぼ同じ時間で歩いてこれた。




ここからは槍ヶ岳が一望なのである。










昨年、槍ヶ岳に登った時は、ほとんど真っ白だったので、

こうしてこの景色を見れるなんて感動もひとしお。




硫黄尾根とのカラーコンビネーションも絶妙です。








三俣山荘のキャンプ場   

最高のロケーション、お気に入りになりそう。




小屋の前のベンチで槍ヶ岳をアテにビールで乾杯。

今日一日、無事に歩けたこと、最高の景色を堪能できたことなどに想いを巡らす。




ベンチで隣あった同年代の方としばしお話。

今日は三俣山荘から鷲羽岳、水晶岳、祖父岳を回ってきたそうだ。

この後、双六小屋まで向かうそうだ。

こうした時間も単独行ならでは。

単独行同士だから気軽に声をかけやすいんでしょうね。




テントに戻り、ゆっくりとした午後の時間を過ごす。

マットに転がり、山の本を読んだり、地図を見ながら今日のコースを振り返ったり・・・・・




今日もまたまたPM7:30の就寝です。





vol.4へと続きます   












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