世界を自転車で一人旅9万5000km旅してきた石田ゆうすけ氏による著書。
「行かずに死ねるか」 「いちばん危険なトイレといちばんの星空」
に続く第三弾の世界食紀行である。
北米大陸からスタートした彼の旅は南米、欧州、アフリカ、そして西アジアから
中国へと7年半にも及ぶ旅において、現地の人と同じものを食べ、食を通して
その国をその国の人々を深く知っていく・・・という内容である。
『見ず知らずの旅人を自宅に招き入れ、食を振舞い「泊っていけ」という、
そんな現地の人々の暖かさ、親切さ、懐の深さに感激し感動している筆者の言葉を
追っているうちに、読んでいる私までなんだか感動して涙がでそうになる。
時には人間に対する恐怖心や自分の心情の不安定さに心を開かず、
現地の人々とのコミュニケーションがとれずにいる筆者。
しかしふとしたことからきっかけを掴み、よくよく考えると自分が心を開いて
いないことから周りの世界との境界を引いていたんだんだと気が付く。
その国に入ったら真っ先の覚える言葉が「美味しい」と「はい」。
その一言でそれ以上の言葉が通じなくてもあとは親指を立てて笑顔を返すだけで
一気にその場が和んでいき、自然と溶け込んでいく。』
読んでいて、これって人付き合いの基本だなって思うのと同時に、
いまの自分の生き方を見ていて、周りの人たちに対してどんな接し方を
しているんだろう、一期一会って言葉が意味する生き方を果たして
しているんだろか・・・
人への思いやりを込めて、人からの思いやりを感じて日々を送っているんだろうか。
なんてことを読み終えた今、自分自身をちょっと見つめ直してしまう今日この頃なのでした。
12月。師走。
今年一年、お世話になった人たちと語り合い、笑い合い、苦労したことを酒のアテに
忘年会を楽しみましょう!! って結局お酒が飲みたいだけ?(笑)
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