「御釈迦様、そろそろ私みたいな未熟者でも登ってもよろしいでしょうか~」
厳冬期の大峰山系
とりわけ釈迦ヶ岳はこの時期のアプローチが悪く、大雪が降れば
林道は雪で埋もれ、来る者を拒む。
今年は豪雪ともいえる程の雪が、大峰山系でも降っているようで、
あちこちで「撤退」という声が聞こえてきます。
先日の稲村ヶ岳でも小屋が雪に埋もれ、時間切れもあって目指す山頂には
届かなかった。
最後に大雪が降ったのが2月14日。
大阪の平野部でも積雪が観測されるほどの降雪だったのだが、
その後は好天が続き、今週は春を思わせる気温が連日続いた。
来週はまた寒の戻りが来るという。
今なら、アプローチの林道の雪もほとんど溶けているだろう~
行くなら26日の土曜日だ!!
ということで、釈迦ヶ岳へアタックしたのであった。
自宅から2時間少しのドライブで旭ダムを過ぎ、冬期通行止めの看板を越える。
雪の多い時はこの辺りからかなりの雪があるというが・・・
予想通り、ほとんど路面には雪がない。
時折、山側の斜面から落ちてきた雪が道路の半分程を塞いでいたり、
10~15㎝程の落石があちこちにあるが、なんとか避けながら車を進める。
この調子なら太尾登山口まで車で行けそうかな・・・
と思っていた矢先、目の前に現れた物は、
道路の真ん中に大きな岩が鎮座しています。
「あっちゃ~~」
ここまでか。SUUNTOの高度計を確認する。
現在の標高945m
ここから不動小屋谷登山口までは標高差215m 徒歩にして2km30分ほどか・・・・
(2万5千分の1地図で確認すると、落石現場は標高956mの橋の手前でした。)
7:30 ここから出発です。
この駐車場のすぐ先に落石現場があります。
ほとんど雪のない林道(悔しい~)歩くこと30分。
不動小屋谷登山口着。
ここからは杉林を登るルート。
いつもは太尾登山口から登るので、このルートは初めて。
暗い杉林の中を登るのはあまり好きではないですね。
植生が杉から落葉樹に変ったころ、ようやく空が開けてきました。
コースタイム通りの45分で太尾登山口からの分岐に到着。
ここで標高1465mだが、雪が少ない。
まるで春の山みたいだ。
今週の春のような陽気で一気に溶けたのであろうか。
さあ、ここからは景色のいい、稜線歩き。
それでも少しずつ標高を稼いでいくと、大きく発達した雪庇があったり。
分岐から20分も歩くと釈迦ヶ岳の山頂が見えた。
期待はしていなかったが、やはり樹氷はなし。
雪も少ないようだ。
それにしても空が青い。
風もなく、気温もどんどん上がっていて、暖かい。
スノーシューも背負ってきたが、まだ雪面は凍っているので、
それほど足は潜っていかないのでツボ足のまま歩いていく。
吉田の森を過ぎ、千丈平の手前で先行者の単独行者とすれ違い。
結局、この日出会ったのはこの方のみであった。
山頂までの150mの最後の登り。
雪が締まっているので登りやすい。
パワーロスすることなく山頂へ辿りついた。
AM10:45 登山口からは2:45の所要時間。
休憩時間を除けばほぼコースタイム通りで登ってきた勘定。
御釈迦様。
無事に辿りつけました。ありがとうございます。
今日の御釈迦様はお顔も穏やか。
北を向けば弥山、八経ヶ岳が近くに見える。
南へ連なる山並みが美しい。
独り占めの山頂、心ゆくまで景観を堪能する。
景色を堪能したらお腹も空いてきたようだ。
山頂は少し風があるので、吉田の森まで降りてランチとしましょう。
見晴らしのいい雪原にテーブルをこしらえて・・・
食後のコーヒーがうまっい~
釈迦ヶ岳に別れを告げて、下山。
来たルートを戻り、PM1:30 登山口着。
登山口から見上げた空も美しい。
雪も少なく、樹氷も見れなかったが、静かな春を感じる空の下、
満足の一日でありました。
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