今日も寝起きの悪いジョニー。
白馬岳山頂へご来光を見に行くのに3:00に起こすが、
また寝ぼけ状態。
朝食を摂り、テントを撤収。ザックを稜線のコル部に置いて、
ヘッドライトの明りを頼りに白馬岳山頂を目指す。
ジョニーは昨日同様、歩みが遅い。
テ「日が昇ってしまうぞ~」
ジョ「頭が痛い~」
歩みの遅い原因は眠気だけではなかったようです。
軽い高山病だろうか。
それでもなんとか、山頂近くまでたどり着き、カメラをセット。
すでに東の空は真っ赤。
やや雲が多いものの、太陽が出る辺りは雲が切れている。
完全な雲海とは言えないけれど、ご来光を拝むのには十分の情景が
目の前に広がっています。
太陽が姿を現しました。
ちょっと完全な姿では見えないけれど、「感動!!」 です。
後ろを振り返ると、剣・立山が朝日を浴びてオレンジに染まっています。
さらにその北側にはなんと虹が。
そして足元から伸びる黒い影の先に目をやると・・・・
白馬岳自身の影が綺麗な三角形を描いて伸びています。
なんという光景なんでしょう。
遠くには富士山も微かに見えました。
岩肌が切れ込んだ足元のその遥か下方には、昨日登った大雪渓が一望。
すっかり日の昇った後、山頂で記念撮影。
この写真は今回の記事のトップにありましたジョニーの不機嫌そうな
顔の写真です。不機嫌な理由は眠気と頭痛でした。
そんなジョニーを気遣い、ザックをデポした場所までゆっくりと戻ります。
水を飲み、行動食補給しながらちょっと休憩。
しばらくすると、治まってきたようです。ひと安心。
6:00 白馬三山の縦走開始。
前方にはトップの写真の杓子岳、鑓ヶ岳へのルートがはっきりと見えています。
ということは登りのルートもはっきりと見えるということで、
今日のジョニーはちょっとテンションが低めなよう。
小さいピークを越え、振り返るとお花畑越しに白馬岳が美しくそびえています。
30分も歩くと、白馬大雪渓が下方に見渡せるコルに着きます。
上から見るといかに大雪渓の勾配が急なのかがよくわかります。
杓子岳は山頂へ上がるルートと水平にトラバースするルートがあり、
ジョニーに相談すると、「まっすぐ~」と即答。
ちょうど、この頃から急速に空が真っ白にガスってきたので、
山頂に上ってもなにも見えないでしょう。
しかし、ジョニーの足取りはいまいち重いまま。
昨日の登りで踵が擦れていたのが、今日になって痛くなってきたようです。
しかも両足とも。
途中、何度も停まっては靴ズレテープを貼り、靴紐を調整。
廻りはさらに真っ白に。足の痛さと真っ白な環境のなかで、
ジョニーの足取りはますます重くなっていく~。
杓子岳のトラバースを過ぎ、次は鑓ヶ岳への登り。
今度はトラバースはありません。
鑓ヶ岳へ登るルートではコマクサが咲いていました。
コマクサは私が最初に覚えた高山植物。独特の花の形と淡いピンク色が
かわいいですね。
山頂まで200mの登り。岩の多い中のルートを登り、
場所によってはナイフリッジ(痩せ尾根)もあります。
ガスに覆われているおかげで高度差が感じられないので恐怖感はないだろうけれど、
ちょっと慎重派のジョニーには十分刺激的だったようです。
いつも以上に慎重に足を運んでいます。
鑓ヶ岳の直下に到着。
ここからは西斜面から吹き上げてくる霧交じりの風がまともに吹き付けてきます。
いつの間にか、髪もウェアもびしょびしょ、首から下げたカメラにも水滴が。
急速に体感温度が下がっていくのが分かります。この時の外気温は12℃。
鑓温泉への分岐のコルに9:30到着。
ここで小休止している時、ザックの中からなにやら電子音が・・・
ザックを開けて確認すると、
「やばい~ 携帯電話のバッテリーが切れる!!」
昨日、白馬岳に到着後、山荘でビールを飲みながらジョニーが自宅へ
「無事コール」を入れた後、電源offにするのを忘れていたであった。
テント場は圏外であったので、その間に一気に電池消耗してしまったようである。
電池式の充電器は車の中。
docomoであれば白馬岳近辺の稜線辺りであれば電波が入るのを
雑誌等で確認してはいたが、肝心のバッテリーが切れていればただの塊。
非常時の通信手段を失ってしまった。
事故・怪我を起こさぬよう、用心しなくては!!
ここから鑓温泉までは700mも高度を下げます。
私の膝も心配。膝に負担をかけないように慎重に下っていきます。
30分も下ると、廻りは一面のお花畑。
ここは大出原。
まるで天空の楽園のような場所。
斜面一面が高山植物に覆われているのです。
そこには様々な花が。
ハクサンイチゲの群生
チングルマの穂果
クルマユリ
あまりにも美しい光景。
大出原を過ぎると、景色は一転します。
低木の樹木が多くなり、このコースの唯一の難所・鎖場がやってきました。
近くに沢があるので、濡れている岩が多く、神経を使います。
ジョニーに足の置き方、鎖の持ち方、手の使い方など指示を出し、
ゆっくりとそして慎重に鎖場をクリア。
右手に雪渓が見え出した頃、前方に鑓温泉小屋が・・・・
テ「ジョニー 着いたぞ~」
ジョ「なんや、もう終わりか~」
ここに来て、思わぬ言葉が。
まだまだ余裕だったか。
鑓温泉の看板に、足取りも軽くなり・・・
13:00 到着です。
ここのテント場は15張りほどで一杯になるような狭い場所。
なんとか場所も確保。
まずは足の疲れを取るために足湯へ。
足湯とビール。 最高っす!!
この温泉は標高2100mの地にある登山者のみが入ることが出来る温泉。
露天風呂からは絶景が望めますが、すぐ下を行く登山道やテント場からは
丸見えで~す。
疲れた体を癒し、夕食+ビールを戴いた後は、
ジョニーと二人、19:00過ぎには就寝~。
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