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2011年07月14日

天女花に逢えた 弥山 vol.2

決断を要する・・・・ <ビバーク>

天女花に逢えた 弥山 vol.2





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七曜岳から弥山を目指す。

天女花に逢えた 弥山 vol.2




次の行者還岳までのコースタイムは1:10。

地図では表現されていない木製梯子やちょっとした岩場の下りが以外と多い区間。

20kg前後のザックを担いだ5人がそのような場所を通過すると

どうしても通過に時間がかかってしまう。

行者還岳への山頂は向かわず、巻きルートを選択。

天女花に逢えた 弥山 vol.2





この巻きルートの途中にある水場。あてにはしていなかったが

チョロチョロと水が出ているようである。

5人とも、暑さによる水分ロスが大きくなっていたので

必要分の水が確保出来たことはありがたい。




先ほどから時折雷鳴が響いている。空を仰ぐと雲の割合が勝っている。

大台ケ原方面は完全に雲がかかっている。

天女花に逢えた 弥山 vol.2





稲村ヶ岳から山上ヶ岳辺りも厚い雲が出ているようだ。

この先には行者還小屋がある。

雷雲の通過をここで待つことも出来るが、そうすれば弥山には

到底たどり着かないだろう。

でも、無理をして雷雨の中を歩けば、被雷、雨による体温低下、

視界不良による道迷いの恐れもでてくるだろう。

行者還小屋まで歩いている道中、この先の行動に思考を巡らす。




PM 4:05 行者還小屋着。

コースタイムよりも40分以上遅れている。


天女花に逢えた 弥山 vol.2



雷鳴は幾分治まったようである。

距離を稼ごうと思い、小屋を通過する。

果たしてこの決断が吉とでるか、凶とでるか・・・・



次の経由地は一の峠。ここからでも弥山まで2時間少しかかる。

もう弥山までは無理である。体力的にも限界であろう。

幸運にも水の確保もできたことであるし、次の小屋かその周囲でテントを張ることを考えよう。

雷雲は遠ざかり、被雷の恐れはなくなったので少し安心感が増してくる。

一の峠手前の小屋に着くが、目の前に見えるものは・・・   完全に荒廃


そう、私は完全なる勘違いをしていたのである。

この小屋はかなり古いと記憶していたが、そうではなくて「荒廃」していたのである。


小屋から少し歩くとちょうど峠の分岐辺りがテント場にいい具合。



『ビバークを決断』



国立公園内なので指定地以外はテント設営禁止だが、緊急措置である。

4張りのテント村が出来上がった。立派なサイトである。

天女花に逢えた 弥山 vol.2





本来ならばイケナイ行為であるが、こんなサイトが大好きな5人。

すっかりとキャンプ気分である。

雷の危険性も完全に去り、東の空には虹。

天女花に逢えた 弥山 vol.2





と、ここでLG-2さんから嬉しい差し入れ。

ウイスキーのロックである。ボトルに入れた氷がたっぷりと残っているようです。

私も急いで担いできたビールを振舞う。溶け残った氷にビールを注いで廻る。

乾杯!!



ちょっと水で薄まったビールだが、冷たくて最高に美味い。

乾杯のあと、夕食タイム。

天女花に逢えた 弥山 vol.2


photo by o-papa-san




皆さん、軽量化のためか、ほとんどがフリーズドライ・メニュー。

こんな時は「肉」が欲しいんですよね。

今回、私は去年の白馬岳の時にも大正解だったハムステーキを持参。

そのハムステーキを軽く炙り、皆さんに少しだけどもお裾分け~。



沈み行く夕日が正面から差し込んでくる中での夕食タイム。

鉄山がシルエットに染まっている。

天女花に逢えた 弥山 vol.2





虫の多さには閉口するけれど、至福&安堵のひととき。



PM8:00過ぎには皆さん就寝タイム~

どこからともなく聞えてくる心地よいイビキの音と鹿の鳴き声。

大峰の夜は静かに更けていくのであった。


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この記事へのコメント
素敵な夕暮れ時ですね。
でも、20kgで、この登り、みなさん、がんばりますね。
私は20kg4時間ボッカで、もう、こんなん一生イヤやって思いましたよ~

この3連休が、北アルプスですか?
私は前穂に行って来ます。
Posted by RIKO at 2011年07月14日 19:18
ははははは!
お見事!

ビバーグしたことないですが こんな素敵なテントの写真を見ると テン場ではなくキャンプ気分したいな。

でも・・・
虫がぁー・・・
多かったって?
ちがこさんには無理そう・・・

でも大丈夫!
蚊取り線香と 電子蚊取り器持参でテント泊するから!
(うひひひひ)

今年は小屋のないビバーグするしかない山を計画しておりマスです。
大変参考になりました。

大食漢の ひとちがとしては食べ物、飲み物をたらふく持参したい所ですがヤメることにします。
ハムステーキ真似しよっと♪
Posted by ひとちがひとちが at 2011年07月14日 19:38
RIKOさん  こんばんは~

>素敵な夕暮れ時ですね。

ちょっと木立が邪魔でしたけど、鉄山に沈んでいく夕陽。
静かな時間が流れていました。


>でも、20kgで、この登り、みなさん、がんばりますね。
私は20kg4時間ボッカで、もう、こんなん一生イヤやって思いましたよ~

今回は本当に疲れました。でもこの苦労を経験したことで、
最終目標が確実になってきたことだと思ってます。
でも、ビールの重量はきつかった(笑)


>この3連休が、北アルプスですか?
私は前穂に行って来ます。

前穂ですか。いい天気になるといいですね。
私たちはその次週の予定です。
お互い楽しみですね。
Posted by tekapotekapo at 2011年07月14日 22:45
ひとちがさん  こんばんは~

>ビバーグしたことないですが こんな素敵なテントの写真を見ると テン場ではなくキャンプ気分したいな。

ある意味、こういう場所でのテン泊って大好きです(笑)
ただ、植生を傷めたり、トイレの糞尿の処理が・・・・  
キャンプはテント場でしましょう(笑)


>でも・・・
虫がぁー・・・
多かったって?
ちがこさんには無理そう・・・

今回もブヨにやられました。
さらに夜中に目が覚めてテントのサイドウォールを見ると・・・
巨大ナメクジ(親指くらいの太さ)?が私の寝顔を睨んでました(恐)


>でも大丈夫!
蚊取り線香と 電子蚊取り器持参でテント泊するから!
(うひひひひ)

うひひひひ・・・・  蚊取り線香持っていくの忘れた~!!


>今年は小屋のないビバーグするしかない山を計画しておりマスです。
大変参考になりました。

水の確保、お忘れなく~ってね。


>大食漢の ひとちがとしては食べ物、飲み物をたらふく持参したい所ですがヤメることにします。
ハムステーキ真似しよっと♪


やっぱり  肉!!
Posted by tekapotekapo at 2011年07月14日 22:52
vol.1から見せて頂きました(^^)/

やはりなかなか予定通りに、って言うのは難しいものですね。
結果オーライもありですが、見ていても正直ちょっと怖くも思います。。。

全然スケールは違いますが、私も数年前に芦生を一周した時に、一緒に行っていた方が「以前はちゃんと道があった」というルートが全面的に荒廃していたんですね。
私の経験のなさもあったんですが、予想外の困難でした。
最新の情報、充分な準備、ゆとりのある計画というのが本当に大切なんだと実感しました。

なにはともあれ、今回の最終目標の北アに向けて、皆さん怪我のないよう頑張って、楽しんでください(^^)v

あ、その前に2日目の様子も楽しみにしています♪
Posted by tetsu at 2011年07月14日 23:43
何ともお疲れ様でした!

出発の時間が遅くなってしまったのが、痛かったですねー。
水が少なくなったり、天候の変化、時間の経過とか、読んでて、状況がよく伝わりましたー。

ビバーグ地の確保と、早めの判断はさすがですね。

それにしても、23㎏ってすごいなー。
スイカ入れてましたか?(笑)
Posted by blomeg at 2011年07月15日 11:55
tetsuさん  こんばんは~

>やはりなかなか予定通りに、って言うのは難しいものですね。
結果オーライもありですが、見ていても正直ちょっと怖くも思います。。。

なにがあるかわからないのが山といってしまえばそれまでですが、
そうならないように用意周到、余裕ある計画が一番ですね。
まだまだ未熟な私・・・・


>全然スケールは違いますが、私も数年前に芦生を一周した時に、一緒に行っていた方が「以前はちゃんと道があった」というルートが全面的に荒廃していたんですね。
私の経験のなさもあったんですが、予想外の困難でした。
最新の情報、充分な準備、ゆとりのある計画というのが本当に大切なんだと実感しました。

今はHP、ブログというもので、昔よりも最新の情報が得やすくなりました。
でもその溢れるほどの情報を整理し、どう活かすかがポイントなのでしょうね。


>なにはともあれ、今回の最終目標の北アに向けて、皆さん怪我のないよう頑張って、楽しんでください(^^)v

了解で~す!!  あと1週間、準備に余念がない毎日です。
Posted by tekapotekapo at 2011年07月16日 00:40
blomegさん  お久しぶり~

>出発の時間が遅くなってしまったのが、痛かったですねー。
水が少なくなったり、天候の変化、時間の経過とか、読んでて、状況がよく伝わりましたー。

出発時間。  最初に時計を見た時に焦りが横切りました(汗~)

いろんな状況が刻々と変化していくのが山の魅力でもあり、怖さでも
あるんでしょうね。
それを克服できることこそ、経験と判断力なのだと痛感しました。


>ビバーグ地の確保と、早めの判断はさすがですね。


なかなかいい感じのビバーク地でしたよ~(笑)
これも貴重な体験です。


>それにしても、23㎏ってすごいなー。
スイカ入れてましたか?(笑)

例のあの河原での時の話・・・・  覚えてました?
今回はスイカがビールに化けてましたけど・・・・
Posted by tekapotekapo at 2011年07月16日 00:46
七曜岳からも思ったより時間かかりましたね。
このあたりのコースタイムは、日帰り装備前提なんでしょうか。
でもあの水場は本当に助かった~
あれで無理矢理弥山に行かなくても良くなりましたね。
やっぱり水は重要だ~

ビバークと決めていただいた時、「あ~助かった~」と心底思いました(爆)。
予想外の?好立地で素晴らしい時間が過ごせました。
ハムステーキ、ありがとうございました!
軽量化も大事ですが、食事の内容も大事ですね。
本番に向けちょっと策を練ってみます。
Posted by LG-2 at 2011年07月16日 07:32
LG-2さん  今晩は~

>でもあの水場は本当に助かった~
あれで無理矢理弥山に行かなくても良くなりましたね。
やっぱり水は重要だ~

やはり夏は水の消費も大きいので、補給のタイミングを
間違えるとえらいことになりますね。
それを考えると、行者還岳下のあのチョロチョロとした水量でさえ、
貴重な存在です。命の水だぁ~ってね。


>ビバークと決めていただいた時、「あ~助かった~」と心底思いました(爆)。
予想外の?好立地で素晴らしい時間が過ごせました。
ハムステーキ、ありがとうございました!

やっぱりテント泊にとって、最大の楽しみは食事ですもんね。
軽量化も大事だけど、なにか一つでも美味しくさせるものが
あれば、それだけで楽しい食事になるんだと思っています。

カウントダウン  始まりましたね。 あと5日。
Posted by tekapo at 2011年07月17日 20:36
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