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2008年06月22日

黒部「下の廊下」

昨日届いたモンベルクラブの会報誌「OUTWARD」を読んでいると・・・・
前号に引き続いて、辰野勇氏の「軌跡」のひとつ 黒部・下の廊下のカヤック初下降の記事がありました。

想像を超える水量、次から次へと続く滝とその落差   凄すぎる内容です。あまりここでは詳しくは語らない方が・・・

そんな記事を読んでいて、ふと昔、学生時代に行った下の廊下のことを思い出しました。

黒部「下の廊下」


トップのこの写真、黒部ダム建設に伴い整備されれた道。通称「水平歩道」と呼ばれています。

標高1000m前後の等高線にそって作られており、黒部渓谷の水面からは200m~400mほどあります。しかしその道はほとんど断崖絶壁に造られたトップの写真のように岩肌をくり抜いた道。道幅は70㎝~100㎝。所々に鎖はあるものの、その足元は奈落の底へまっしぐらです。

歩いていても常に緊張感があり、体力的にはほとんど水平だからしんどくないけど、精神的なものがさすがに疲れたことを覚えています。

黒部「下の廊下」
上の写真をよく見ると岩肌に水平の線が入っているのが見えると思います。これをもう少し近づいて撮ると・・・・

黒部「下の廊下」
こんな感じです。手前の影になった岩肌の斜面がコの字にえぐれていて、そこに人(同行した友人です)が歩いているのがわかるでしょうか。

この部分をさらに拡大したのがトップの写真なのです。

さらにこの友人が歩いている手前部分をよくみると、わずかに白くみえる細い筋。この部分を拡大すると・・・

黒部「下の廊下」
こんな桟橋道なんですねぇ。いまにも崩れそう・・・・


途中、合流するいくつもの沢は雪崩の巣窟であり、雪のない時期でもおおきなガレ場のため、この部分では沢の下をくぐるようにトンネルを掘ってあります。そのトンネルは100m~150mほどあり当然真っ暗。ヘッドライトをつけながら、足元には水が流れるなかを閉所恐怖症に陥りそうな気分を味わい、通過したものです。

こんな道が水平に13kmほど続きます。でもこのときは10月の紅葉真っ盛り。絶景に感動しながら、最高の天気に恵まれ、折り返し地点の阿曽原温泉では山頂がうっすらと雪化粧した北アルプスの絶景に包まれながら温泉に浸かり、友人と美味しい酒を飲んだことをいまでも鮮明に覚えているのでした。

あぁ~ またこんな山行をしてみたい~


 


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この記事へのコメント
黒部は未経験なのですが、冒頭の、良い写真ですねえ。
季節感も、奥の岸壁との距離感も、これぞ秋の黒部旅! 
って言う感じです。
しかし、阿曽原温泉も(僕はまだ行かぬわけですが)、
酒を酌み交わすには奥深すぎます。
錦秋の秘湯に浸ってこころ置けない友と...
うむむむ。黒部。出かけたくなりました。

忘れる所でした。下の廊下をフネで下る? でごじゃりますか?
カヤック界にもアルピニズムがあるのですなあ。
登りでなく下りということですが、凄い世界です。
Posted by いまるぷいまるぷ at 2008年06月22日 12:37
いまるぷさん 毎度です~

秋の黒部の大絶景を堪能するなら「水平歩道」おすすめですよ。黒部の渓谷の深さを体感できます。
それにしても、あんな道を人が造ったっていう事実の方がもっとすごいですよね。

阿曽原温泉 いい湯だったなぁ~ 酒も美味しかったなぁ。でもたくさんの酒は持って行けないのでアルコール度数の高い酒を持って行った記憶があります。

下の廊下 カヤック降下 なんであんな滝がカヤックで下れるの?って驚きの写真ばかりです。あんな所は超エキスパートのみ許されたエリアなのでしょうね。凄すぎます。
Posted by tekapo at 2008年06月22日 18:18
おはようございます。
下の廊下をカヤックで!?
すごいですね。
ここは沢登りで泳いで突破してのですが、ゼーゼーしました(笑
豊かな水で、ひじょうに気持ちよかったです。

それと、この水平歩道、写真でしか見たことありませんが、興味深いルートですね。・・・あー、こういう記事読むと、ウズウズします(^^;;
Posted by ユウ_zetterlundユウ_zetterlund at 2008年06月23日 10:05
ユウ_zetterlundさん 今晩は~

下の廊下を沢登りされたんですか。圧倒されるような水量だったんでしょうね。

水平歩道 歩いていて、「おぉ~」って感動する道です。体力はそれほどなくても大丈夫?でした。だた、高所恐怖症の方はダメでしょうねぇ~。
足元がスパッって切れて、奈落の底へまっすぐですから。
Posted by tekapo at 2008年06月23日 23:09
下の廊下は5年前に職場の仲間達と行く話がありましたが、結局企画倒れになってしまいました。「十字峡」「S字峡」などナマで見てみたいところです。
あと、阿曽原温泉へはぜひ行ってみたいですね。やはり紅葉の時期は強烈に混むのでしょうか???
Posted by ぐらっちぇ at 2008年06月25日 17:29
ぐらっちぇさん 今晩は
プロのカメラマンが撮った「十字峡」「S字峡」の写真を見ていると、本当になんて凄い渓谷なんだ~って思いますよね。

私も水平歩道に行った時に、下の廊下を行く予定にしていたのですが、休みの日程が取れず、結局ショートコースの欅平~阿曽原温泉の折り返しとなりました。いつかは行ってみたい「下の廊下」ですね。
Posted by tekapo at 2008年06月26日 00:23
おはようございます。
わたしも、「OUTWARD」の記事を読みました。
すごいですね。以前黒部に行ったとき(もちろん唯の観光ですが)ダムからの流れを覗き込んでヒヤッとしたものです。
その川をカヤックで下ろうなんて凄すぎます。

tekapoさんがお友達と歩いたコースは、以前テレビの番組で見た、関野吉晴さんがネパールからチベットへと歩いた道に似ている気がしました。

大台から三重県に下りる「大杉谷」も、こんなところなんだろうか・・・と想像しながら、技術的に行けない自分が歯がゆいです。
Posted by のんピーのんピー at 2008年07月07日 06:54
のんピーさん こんばんは~

OUTWARDの記事はいつも隅から隅までじっくりと読んでいます。
その中でも、今回の黒部カヤック下降は迫力ものですね。
もう少しその世界を覗いてみようと思われましたら・・・・
こちらfintrackのこちらのページからどうぞ    http://www.finetrack.com/photo.html

大杉谷も黒部に劣らない素晴らしい谷ですよね。という私も行ったことがないのですが。学生のころに行こうと計画していたのですが、計画倒れで・・・

でも大杉谷は平成16年の台風21号の豪雨により現在も通行止めらしいですね。あの美しい谷がどんな状態にあるのでしょうか。自然の脅威はどうすることもできません。
Posted by tekapo at 2008年07月07日 23:11
fintrack拝見させて頂きました。
こんなところをカヌーで下ろうなんて考え付く方がこんなにいらっしゃるんですね。
私ならカヤックでのんびり川旅を楽しみたいと思うタイプなので
すごい!!の一言です。

「大杉谷」は、父が若いころ仕事関係の人達と行ったおり
「あんな素晴らしいところは他に見たことが無い」と感動・興奮して話してくれました。それ以来いつか行きたいと思っています。
Posted by のんピーのんピー at 2008年07月08日 01:01
のんピーさん 再び毎度~です。

大杉谷 容易に行けないだけになおさら行ってみたくなりますよね。
今は写真を見て楽しむのが精一杯ですけど・・・・・
Posted by tekapo at 2008年07月08日 21:53
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    コメント(10)